わたしの友達に、Mさんという素敵な女性がいます。
70代の方ですが、いつも素晴らしいファッションに身を包み、
世界各国を闊歩なさっています。
93歳の歌姫は田中稔子さんといい
そのMさんがプロデュースなさっています。
今日は、田中稔子さんの「卒寿+3」に歌う、
というコンサートに行きました。
田中さんは、大正6年生まれ。
国立音大の声楽科を卒業するも、その後結婚なさり、
音楽とは無関係な数十年を送られました。
ご主人が亡くなられ、田中さんは、ケアハウスに入所します。
米寿のころから突然また歌いたくなり、
あちこちでコンサートを開かれるようになりました。
その歌声は、さすが音大出身とあって本格的
長い人生を感じさせる味わいもあって、
そこらの若い歌手なんかよりも、ずっと素晴らしい。
レパートリーも、
「小鹿のバンビ」から、「ある晴れた日(蝶々夫人より」までと幅広いです。
中でも素敵なのは「千の風になって」
「〜死んでなんかいません〜」というフレーズを聞いていると、
「そうだ、そうだ。この人はきっと不死身で不老不死なのだ」と
思えてきます。
田中さんのホームページ
http://tanakatoshiko.at-ninja.jp/index.html
千の風になっては、ここで聞けます。
http://tanakatoshiko.at-ninja.jp/contents03.html
今回は、伴奏の森下唯君の
独奏コーナーもたっぷりありました。
森下君も、東京芸大大学院卒業の本格派。
わたしの大好きな浅田真央ちゃんのフリープログラム
ラフマニノフの「鐘」を見事に弾いてくれました。
森下君は、アルカンという作曲家を専門にしています。
はじめて聞く曲ばかりでしたが、
これがすごく面白い!
ショパンと同じくらいの時代の人だそうですが、
現代的な雰囲気の曲が多く、一曲ごとに拍手喝采でした。